Ruby 2.0.0 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > socketライブラリ > UDPSocketクラス

class UDPSocket

クラスの継承リスト: UDPSocket < IPSocket < BasicSocket < IO < Enumerable < File::Constants < Object < Kernel < BasicObject

要約

UDP/IPデータグラム型ソケットのクラス。

目次

特異メソッド
new open
インスタンスメソッド
bind bind connect connect recvfrom_nonblock send send

特異メソッド

open(address_family=Socket::AF_INET) -> UDPSocket[permalink][rdoc]
new(address_family=Socket::AF_INET) -> UDPSocket

新しい UDP ソケットを返します。

address_family には Socket::AF_INET のような整数、:INET のような シンボル、"INET" のような文字列を指定することができます。

[PARAM] address_family:
ソケットのアドレスファミリー

インスタンスメソッド

bind(host, port) -> 0[permalink][rdoc]

ソケットを host の port に bind(2) します。

bind したポートから Socket#recv でデータを受け取ることができます。

[PARAM] host:
bind するホスト名文字列
[PARAM] port:
bind するポート番号
bind(host, port) -> Integer[permalink][rdoc] [redefined by resolv-replace]

UDPSocket#bindのパラメータ host の名前解決に resolv ライブラリを使います。

[PARAM] host:
bindするホスト名を文字列で指定します。
[PARAM] port:
bindするポートを指定します。
[EXCEPTION] SocketError:
名前解決に失敗した場合に発生します。
connect(host, port) -> 0[permalink][rdoc]

ソケットを host の port に connect(2) します。

これによって UDPSocket#send で送り先のアドレスを指定せずに データを送ることができます(connect しなくとも送り先のアドレスを明示すれば データを送ることができます)。

u1 = UDPSocket.new
u1.bind("127.0.0.1", 4913)
u2 = UDPSocket.new
u2.connect("127.0.0.1", 4913)
u2.send "uuuu", 0
p u1.recvfrom(10) #=> ["uuuu", ["AF_INET", 33230, "localhost", "127.0.0.1"]]
[PARAM] host:
接続するホスト名文字列
[PARAM] port:
接続するポート番号
connect(host, port) -> Integer[permalink][rdoc] [redefined by resolv-replace]

UDPSocket#connect のパラメータ host の名前解決に resolv ライブラリを使います。

[PARAM] host:
connect するホスト名を文字列で指定します。
[PARAM] port:
connect するポートを指定します。
[EXCEPTION] SocketError:
名前解決に失敗した場合に発生します。
recvfrom_nonblock(maxlen, flags=0) -> [String, Array][permalink][rdoc]

ソケットをノンブロッキングモードに設定した後、 recvfrom(2) でソケットからデータを受け取ります。

maxlen で受け取るデータの最大バイト数を指定します。

flags はフラグで、Socket::MSG_* の bitwise OR を渡します。 詳しくは recvfrom(2) を参照してください。

返り値はデータの文字列と送り元のアドレス情報の 2要素の配列となります。

recvfrom(2) がエラーになった場合、 Errno::EAGAIN, Errno::EINTR を含め例外 Errno::EXXX が発生します。 Errno::EWOULDBLOCK、Errno::EAGAIN のような待ってからリトライすることが 可能であることを意味する例外には、IO::WaitReadable が extend されています。

require 'socket'
s1 = UDPSocket.new
s1.bind("127.0.0.1", 0)
s2 = UDPSocket.new
s2.bind("127.0.0.1", 0)
s2.connect(*s1.addr.values_at(3,1))
s1.connect(*s2.addr.values_at(3,1))
s1.send "aaa", 0
begin # emulate blocking recvfrom
  p s2.recvfrom_nonblock(10)
  #=> ["aaa", ["AF_INET", 33302, "localhost.localdomain", "127.0.0.1"]]
rescue IO::WaitReadable
  IO.select([s2])
  retry
end
[PARAM] maxlen:
受け取るデータの最大バイト数
[PARAM] flags:
フラグ

[SEE_ALSO] IPSocket#recvfrom

send(mesg, flags , dest_sockaddr=nil) -> Integer[permalink][rdoc] [redefined by resolv-replace]
send(mesg, flags, host, port) -> Integer [redefined by resolv-replace]

4 引数の形式で UDPSocket#send 実行したとき、 パラメータ host の名前解決に resolv ライブラリを使います。

[PARAM] mesg:
送るデータを文字列で与えます。
[PARAM] flags:
フラグを指定します。
[PARAM] host:
データを送る先のホストを指定します。
[PARAM] port:
データを送る先のポートを指定します。
[EXCEPTION] SocketError:
名前解決に失敗した場合に発生します。
send(mesg, flags, host, port) -> Integer[permalink][rdoc]
send(mesg, flags, sockaddr_to) -> Integer
send(mesg, flags) -> Integer

UDP ソケットを介してデータを送ります。

flags には Socket::MSG_* という定数の bitwise OR を渡します。 詳しい意味は send(2) を参照してください。

host, port の対、もしくは sockaddr_to で送り先を指定します。 送り先を省略した場合は UDPSocket#connect で接続した 先にデータを送ります。

実際に送ったデータの長さを返します。

sockaddr_to にはsocket/ソケットアドレス構造体を pack した文字列 もしくは Addrinfo オブジェクトを指定します。

host, port に関しては socket/ホスト指定形式socket/サービス指定形式を参照してください。

2 引数、3 引数の形式の場合の動作は、 BasicSocket#send と同じです。

4 引数の形式で、指定したホストが複数のアドレスを持つ場合、いずれか のアドレスへの送信が成功するまで(あるいはすべての送信が失敗するま で)、各アドレスへの送信を順に試みます。

データの送信に失敗した場合は例外 Errno::EXXX が発生します。

[PARAM] mesg:
送るデータ文字列
[PARAM] flags:
フラグ
[PARAM] host:
送り先のホスト名
[PARAM] port:
送り先のポート番号
[PARAM] sockaddr_to:
送り先のアドレス情報