Ruby 1.9.3 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > setライブラリ

library set

要約

集合を表す Set クラスと、取り出し順序を保証した SortedSet クラスを提供 します。

集合とは重複のないオブジェクトの集まりです。 Array の持つ演算機能と Hash の高速な検索機能を合わせ持ちます。

Set および SortedSet は内部記憶として Hash を使うため、集合要素の 等価性は Object#eql?Object#hash を用いて判断されます。 したがって、集合の各要素には、これらのメソッドが適切に定義されている 必要があります。

Set クラスでは、集合要素を取り出す際の順序は保証されません。 一方、SortedSet では、集合要素はソートされた順序で取り出されます。

また、set ライブラリを require すると Enumerable モジュールが 拡張され、Enumerable#to_set の形で集合オブジェクトを生成できる ようになります。

注意事項

Ruby 1.9 以降では、集合オブジェクトに対する taint, untaint, freeze の各 メソッドの効果は、内部記憶として保持するハッシュにも適用されます。

集合オブジェクトおよびその内部記憶にセットされた taint 情報は、 dupおよび clone メソッドによって複製された集合オブジェクトにもコピー されます。

ただし、freeze された集合を clone した場合、複製された集合の内部記憶 には freeze 情報が引き継がれません。 したがって、生成された集合に対する要素の変更はエラーになりません。

require 'set'

set1 = Set.new ["foo", "bar", "baz", "foo"]

p set1                  #=> #<Set: {"baz", "foo", "bar"}>
p set1.include?("bar")  #=> true

set1.add("heh")
set1.delete("foo")
p set1                  #=> #<Set: {"heh", "baz", "bar"}>

クラス

Set

集合を表すクラスです。要素の間に順序関係はありません。

  SortedSet

各要素をソートされた形で扱う集合クラスです。

追加・再定義されるメソッド

Enumerable#to_set