Ruby 1.8.7 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > uriライブラリ > URI::Genericクラス

class URI::Generic

クラスの継承リスト: URI::Generic < URI < Object < Kernel

要約

すべての URI クラスの基底クラスです。

hash と eql? が再定義されているため、Hash のキーとして 利用することができます。

目次

特異メソッド
build build2 component default_port new use_registry
インスタンスメソッド
+ merge - route_from == absolute absolute? component default_port fragment fragment= hierarchical? host host= merge! normalize normalize! opaque opaque= password password= path path= port port= query query= registry registry= relative? route_to scheme scheme= select to_s user user= userinfo userinfo=

特異メソッド

build(ary) -> URI::Generic[permalink][rdoc]
build(hash) -> URI::Generic

引数で与えられた URI 構成要素から URI::Generic オブジェクトを生成します。

[PARAM] ary:
構成要素を表す配列を与えます。要素は以下の順です。
      [scheme, userinfo, host, port, registry, path, opaque, query, fragment]
[PARAM] hash:
構成要素を表すハッシュを与えます。ハッシュのキーはシンボルは以下のいずれかです。 ハッシュの値は文字列で与えます。
      :scheme ,:userinfo, :host, :port, :registry, :path, :opaque, :query, :fragment
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
各要素が適合しない場合に発生します。
build2(ary) -> URI::Generic[permalink][rdoc]
build2(hash) -> URI::Generic

URI::Generic.build と同じですが、例外 URI::InvalidComponentError が発生した場合に、引数の各要素を URI.escape して再度 build を試み ます。

[PARAM] ary:
構成要素を表す文字列の配列を与えます。要素は以下の順です。
      [scheme, userinfo, host, port, registry, path, opaque, query, fragment]
[PARAM] hash:
構成要素を表すハッシュを与えます。ハッシュのキーはシンボルは以下 のいずれかです。 ハッシュの値は文字列で与えます。
      :scheme, :userinfo, :host, :port, :registry, :path, :opaque, :query, :fragment
component -> [Symbol][permalink][rdoc]

URI の構成要素を表すシンボルの配列を返します。

require 'uri'
p URI::Generic.component
p URI::MailTo.component

# => [:scheme, :userinfo, :host, :port, :registry, :path, :opaque, :query, :fragment]
# => [:scheme, :to, :headers]
default_port -> Integer | nil[permalink][rdoc]

スキームに対応するデフォルトのポート番号を整数で返します。

require 'uri'
URI::Generic.default_port     # => nil
URI::FTP.default_port         # => 21
URI::HTTP.default_port        # => 80
URI::HTTPS.default_port       # => 443
URI::LDAP.default_port        # => 389
URI::LDAPS.default_port       # => 636
URI::MailTo.default_port      # => nil
new(scheme, userinfo, host, port, registry, path, opaque, query, fragment, arg_check = false) -> URI::Generic[permalink][rdoc]

各引数を成分とする URI::Generic オブジェクトを生成して返します。

[PARAM] scheme:
構成要素 scheme を表す文字列を与えます。
[PARAM] userinfo:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] host:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] port:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] registry:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] path:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] opaque:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] query:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] fragment:
構成要素を表す文字列を与えます。
[PARAM] arg_check:
真が与えられた場合は、各引数が字句規則に適合しているか否かを検査します。適合しない場合は例外 URI::InvalidComponentError が起ります。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
use_registry が偽のとき、registry が与えられると発生します。
use_registry -> bool[permalink][rdoc]

構成要素 registry を受け付けるなら true を返します。 URI::Generic クラスでは false です。

インスタンスメソッド

merge(rel) -> URI::Generic[permalink][rdoc]
self + rel -> URI::Generic

自身と与えられたパス rel を連結した新しい URI オブジェクトを生成して返します。

[RFC3986] の Section 5.2 の仕様に従います。 rel が文字列の場合は URI.parse(rel) によって、URI に変換してから連結します。

[PARAM] rel:
連結したいパスを文字列か URI オブジェクトで与えます。

例:

require 'uri'
p URI.parse('http://example.com/') + '/foo/bar.html'
#=> #<URI::HTTP:0x201001c0 URL:http://example.com/foo/bar.html>
URI('http://a/b/c/d;p?q').merge('?y')            #=> #<URI::HTTP:0xb7ca2e2c URL:http://a/b/c/d;p?y>
URI('http://a/b/c/d;p?q').merge('/./g')          #=> #<URI::HTTP:0xb7ca2738 URL:http://a/g>
URI('http://a/b/c/d;p?q').merge('/../g')         #=> #<URI::HTTP:0xb7ca2008 URL:http://a/g>
URI('http://a/b/c/d;p?q').merge('../../../g')    #=> #<URI::HTTP:0xb7ca1888 URL:http://a/g>
URI('http://a/b/c/d;p?q').merge('../../../../g') #=> #<URI::HTTP:0xb7ca10a4 URL:http://a/g>
route_from(src) -> URI::Generic[permalink][rdoc]
self - src -> URI::Generic

与えられた URI を表す src からの相対パスを返します。

[PARAM] src:
自身の相対パスを算出するための、ルートとなる Absolute URI を与えます。

例:

require 'uri'
p URI.parse('http://example.com/foo/bar.html') - 'http://example.com/'
#=> #<URI::Generic:0x20100256 URL:foo/bar.html>
self == uri -> bool[permalink][rdoc]

引数に指定した URI (文字列またはURIオブジェクト)との一致判定を行い ます。URI は正規化して比較されます。

[PARAM] uri:
比較したい URI を URI オブジェクトで指定します。

例:

require 'uri'
u1 = URI.parse('http://example.com/?hoge')
u2 = URI.parse('http://Example.Com/?hoge')
p u1 == u2                                  #=> true
absolute -> bool[permalink][rdoc]
absolute? -> bool

自身に scheme が設定されているなら true を返します。そうでない場合は false を返します。

例:

p URI.parse('http://example.com/').absolute?    #=> true
p URI.parse('./').absolute?                     #=> false
component -> [Symbol][permalink][rdoc]

self.class.component を返します。

[SEE_ALSO] URI::Generic.component

default_port -> Integer | nil[permalink][rdoc]

self.class.default_port を返します。

[SEE_ALSO] URI::Generic.default_port

fragment -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の fragment を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

例:

require 'uri'
u = URI.parse('http://example.com/#frgmt')
p u.fragment                                #=> "frgmt"
fragment=(s)[permalink][rdoc]

自身の fragment を設定します。

[PARAM] s:
自身の fragment を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
hierarchical? -> bool[permalink][rdoc]

自身に path が設定されているなら true を返します。そうでない場合は false を返します。

host -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の host を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

host=(s)[permalink][rdoc]

自身の host を設定します。

[PARAM] s:
自身の host を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
host と registry を同時に設定した場合に発生します。
merge!(rel) -> self[permalink][rdoc]

与えられたパス rel を自身へ連結します。

[RFC2396] の Section 5.2 の仕様に従います。 rel が文字列の場合は URI.parse(rel) によって、URI に変換してから連結します。

[PARAM] rel:
連結したいパスを文字列か URI オブジェクトで与えます。

例:

u = URI.parse('http://example.com/')
u.merge!('/foo/bar.html')
p u.to_s                                   #=> http://example.com/foo/bar.html
normalize -> URI::Generic[permalink][rdoc]
normalize! -> nil

URI オブジェクトを正規化して返します。ホスト名を小文字にし、パスと 構成要素がなければ '/' をセットします。

例:

u = URI.parse('http://Example.Com')
p u.to_s                            #=> "http://Example.Com"
p u.normalize.to_s                  #=> "http://example.com/"
opaque -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の opaque を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

例:

p URI.parse('http://example.com/').opaque       #=> nil
p URI.parse('mailto:nospam@localhost').opaque   #=> "nospam@localhost"
p URI.parse('urn:ietf:rfc:1149').opaque         #=> "ietf:rfc:1149"
opaque=(s)[permalink][rdoc]

自身の opaque を設定します。

[PARAM] s:
自身の opaque を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
opaque とヒエラルキーパートを同時に設定した場合に発生します。
password -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の password を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

password=(s)[permalink][rdoc]

自身の password を設定します。

自身に user が設定されていない場合には例外が発生します。

[PARAM] s:
自身の password を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
userinfo と registry を同時に設定した場合に発生します。
path -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の path を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

p URI.parse('http://example.com/hoge').path       #=> "/hoge"
p URI.parse('http://example.com').path            #=> ""
p URI.parse('mailto:nospam@localhost').path       #=> nil
p URI('ftp://example.com/foo').path    #=> 'foo'
p URI('ftp://example.com/%2Ffoo').path #=> '/foo'
path=(s)[permalink][rdoc]

自身の path を設定します。

[PARAM] s:
自身の path を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
opaque と path を同時に設定した場合に発生します。
port -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の port を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

port=(s)[permalink][rdoc]

自身の port を設定します。

[PARAM] s:
自身の port を表す文字列か整数を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
port と registry を同時に設定した場合に発生します。
query -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の query を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

例:

p URI.parse('http://example.com/?hoge').query   #=> "hoge"
query=(s)[permalink][rdoc]

自身の query を設定します。

[PARAM] s:
自身の query を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
opaque と query を同時に設定した場合に発生します。
registry -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の registry を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

registry=(s)[permalink][rdoc]

自身の registry を設定します。

[PARAM] s:
自身の registry を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
server 部と registry を同時に設定した場合に発生します。
relative? -> bool[permalink][rdoc]

自身に scheme が設定されていないなら true を返します。そうでない場合は false を返します。

例:

p URI.parse('http://example.com/').relative?    #=> false
p URI.parse('./').relative?                     #=> true
route_to(dst) -> URI::Generic[permalink][rdoc]

自身から dst への相対パスを返します。

[PARAM] dst:
URI を文字列かURIオブジェクトで与えます。

例:

require 'uri'
p URI.parse('http://example.com/').route_to('http://example.com/foo/bar.html')

#=> #<URI::Generic:0x20100198 URL:foo/bar.html>
scheme -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の scheme を文字列で返します。設定されていない場合は nil を返します。

scheme=(s)[permalink][rdoc]

自身の scheme を設定します。

[PARAM] s:
自身の scheme を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
select(*components) -> [String][permalink][rdoc]

指定された components に対応する構成要素を文字列の配列として返します。

[PARAM] components:
構成要素名をシンボルで指定します。

例:

require 'uri'

uri = URI.parse('http://myuser:mypass@my.example.com/test.rbx')
p uri.select(:userinfo, :host, :path)
# => ["myuser:mypass", "my.example.com", "/test.rbx"]
to_s -> String[permalink][rdoc]

自身が表す URI を文字列として返します。

例:

p URI.parse('http://example.com/').to_s #=> "http://example.com/"
user -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の userinfo を文字列で返します。

userinfo が「username:password」の形式である場合は、username 部を返します。 設定されていない場合は nil を返します。

user=(s)[permalink][rdoc]

自身の user を設定します。

[PARAM] s:
自身の user を表す文字列を指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
user と registry を同時に設定した場合に発生します。
userinfo -> String | nil[permalink][rdoc]

自身の userinfo を "username:password" という形式の文字列で返します。 設定されていない場合は nil を返します。

userinfo=(s)[permalink][rdoc]

自身の userinfo を設定します。

[PARAM] s:
自身の userinfo を "username" か "username:password" という形式の文字列、あるいは [username, password] という形式の文字列の配列で指定します。
[EXCEPTION] URI::InvalidComponentError:
不正な引数 s に対して発生します。
[EXCEPTION] URI::InvalidURIError:
userinfo と registry を同時に設定した場合に発生します。

例:

require 'uri'
u = URI.parse('http://example.com/')
u.userinfo = 'hoge-san:jfae82kj'
p u.to_s                             #=> "http://hoge-san:jfae82kj@example.com/"

u.userinfo = 'oreore'
p u.to_s                             #=> "http://oreore:jfae82kj@example.com/"

u.userinfo = ['you', 'akakfd']
p u.to_s                             #=> "http://you:akakfd@example.com/"