Ruby 1.8.7 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > getoptlongライブラリ > GetoptLongクラス
クラスの継承リスト: GetoptLong < Object < Kernel
GNU getopt_long() を Ruby で模したクラスです。
new(*arguments)
[permalink][rdoc]GetoptLong のオブジェクトを生成します。引数が与えられ たときは、それを GetoptLong#set_options メソッドに渡します。
[SEE_ALSO] GetoptLong#set_options
each {|optname, optarg|...}
[permalink][rdoc]each_option {|optname, optarg|...}
get メソッドのイテレータ版です。オプションとその引数の取得を 繰り返し行います。
[SEE_ALSO] GetoptLong#get
error -> Class | nil
[permalink][rdoc]error? -> Class | nil
現在のエラーの型を返します。エラーが発生していなければ、nil を返します。
error_message -> String | nil
[permalink][rdoc]現在のエラーのエラーメッセージを返します。エラーが発生していな ければ、nil を返します。
get -> [String, String]
[permalink][rdoc]get_option -> [String, String]
ARGV から、次のオプションの名前と、もしあればその引数の組を取 得します。メソッドは 2 つの値を返し、1 つ目の値がオプション名 (例: --max-size) で、2 つ目がオプションの引数 (例: 20K) です。
get と get_option は常にオプション名を正式名 で返します。与えられたオプションが引数を取らないときは、 空の文字列 ('') が optarg にセットされます。オプションが ARGV に残っていないときは、optname, optarg ともに nil に セットされます。メソッドから戻る際に、取得したオプションと引数 は自動的に ARGV から取り除かれます。
与えられたコマンド行引数があなたのプログラムのオプションの設定 に合わない場合は、エラーとなって、以下のいずれかの例外が発生し ます。
加えて、静粛 (quiet) フラグが有効になっていない限り、エラーメッ セージを標準エラー出力に出力します。
例:
optname, optarg = option_parser.get
ordering -> Fixnum
[permalink][rdoc]現在の順序形式を返します。
ordering=(ordering)
[permalink][rdoc]順序形式を設定します。
環境変数 POSIXLY_CORRECT が定義されていると、引数に GetoptLong::PERMUTE を与えてこのメソッドを呼び出しても、実際のところの順 序形式は GetoptLong::REQUIRE_ORDER に設定されます。
環境変数 POSIXLY_CORRECT が定義されていない限り、GetoptLong::PERMUTE が初期値です。定義されていれば、GetoptLong::REQUIRE_ORDER が初期値になり ます。
quiet -> true | false
[permalink][rdoc]quiet? -> true | false
静粛モードが有効であれば、真を返します。そうでなければ、偽を返します。
quiet=(flag)
[permalink][rdoc]flag が真なら、静粛 (quiet) モードが有効になります。
静粛モードが有効になっていると、レシーバのオブジェクトは、 GetoptLong#get, GetoptLong#get_option, GetoptLong#each, GetoptLong#each_option メソッドでエラーが 発生しても、エラーメッセージを出力しません。初期値は、偽になっています。
set_error(type, message) -> ()
[permalink][rdoc]引数で与えられた例外を発生させます。
その際、静粛モードでなければ標準エラー出力に与えられたメッセージを出力します。
set_options(*arguments) -> self
[permalink][rdoc]あなたのプログラムで、認識させたいオプションをセットします。 個々のオプションは、オプション名と引数のフラグからなる配列でな ければいけません。
配列中のオプション名は、一文字オプション (例: -d) か長いオプ ション (例: --debug) を表した文字列のいずれかでなければなり ません。配列の中の一番左端のオプション名が、オプションの正式名 になります。配列中の引数のフラグは、GetoptLong::NO_ARGUMENT, GetoptLong::REQUIRE_ARGUMENT, GetoptLong::OPTIONAL_ARGUMENT のいずれかでなくてはなりません。
オプションを設定できるのは、get, get_option, each, each_option メソッドを呼び出す前だけです。これらのメソッドを 呼び出した後でオプションを設定しようとすると、RuntimeError 例外が発生します。
parser.set_options(['-d', '--debug', GetoptLong::NO_ARGUMENT], ['--version', GetoptLong::NO_ARGUMENT], ['--help', GetoptLong::NO_ARGUMENT])
オプション名と引数のフラグの順番に決まりはないので、次のような 形式でも構いません。
parser.set_options([GetoptLong::NO_ARGUMENT, '-d', '--debug'], [GetoptLong::NO_ARGUMENT, '--version'], [GetoptLong::NO_ARGUMENT, '--help'])
terminate -> self
[permalink][rdoc]オプションの処理を、強制的に終了させます。ただし、エラーが起き ている状態でこのメソッドを起動しても、終了させることはできません。
すでにオプションの処理が終了しているときは、このメソッドは何も行いません。
terminated? -> true | false
[permalink][rdoc]エラーが起きずにオプションの処理が終了しているときは真が 返ります。それ以外のときは、偽が返ります。
ARGUMENT_FLAGS -> Array
[permalink][rdoc]内部で使用する定数です。
GetoptLong::NO_ARGUMENT, GetoptLong::REQUIRE_ARGUMENT, GetoptLong::OPTIONAL_ARGUMENT がセットされています。
NO_ARGUMENT -> 0
[permalink][rdoc]オプションに引数が無いことを表す定数です。
OPTIONAL_ARGUMENT -> 2
[permalink][rdoc]オプションにはオプショナル引数があることを表す定数です。
ORDERINGS -> Array
[permalink][rdoc]内部で使用する定数です。
GetoptLong::REQUIRE_ORDER, GetoptLong::PERMUTE, GetoptLong::RETURN_IN_ORDER がセットされています。
PERMUTE -> 1
[permalink][rdoc]コマンド行引数の内容を、走査した順に入れ替え、最終的にはすべての非オプ ションを末尾に寄せます。この方式では、オプションはどの順序で書いても良 いことになります。これは、たとえプログラム側でそうなることを期待しなく ても、そうなります。この方式がデフォルトです。
REQUIRED_ARGUMENT -> 1
[permalink][rdoc]オプションに必須引数があることを表す定数です。
REQUIRE_ORDER -> 0
[permalink][rdoc]非オプション引数の後に来たオプションは、オプションとして認識しません。 最初に非オプション引数が現れた時点で、オプションの解析処理を中止します。
RETURN_IN_ORDER -> 2
[permalink][rdoc]オプションと他の非オプション引数はどんな順序で並んでも良いが、お互いの 順序は保持したままにしたいというプログラムのための形式です。
STATUS_STARTED -> 1
[permalink][rdoc]内部状態を管理するための定数です。ユーザが使用することはありません。
STATUS_TERMINATED -> 2
[permalink][rdoc]内部状態を管理するための定数です。ユーザが使用することはありません。
STATUS_YET -> 0
[permalink][rdoc]内部状態を管理するための定数です。ユーザが使用することはありません。