class Fiddle::Function

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要約

C の関数を表すクラスです。

目次

特異メソッド
インスタンスメソッド
定数

特異メソッド

new(ptr, args, ret_type, abi=Fiddle::Function::DEFAULT, name: nil) -> Fiddle::Function[permalink][rdoc][edit]

ptr (関数ポインタ)から Fiddle::Function オブジェクトを生成します。

ptr には Fiddle::Handle から Fiddle::Handle#sym などで取りだした関数ポインタ(を表す整数)、もしくは関数を指している Fiddle::Pointer を渡します。

args、ret_type で関数の引数と返り値の型を指定します。これには以下の定数が利用できます。「-TYPE_INT」 のように符号を反転させると unsigned を意味します。

abi で呼出規約を指定します。

のどちらかを指定します。

require 'fiddle'

h = Fiddle::Handle.new('libc.so.6')
func = Fiddle::Function.new(h.sym("strlen"), [Fiddle::TYPE_VOIDP],
                            Fiddle::TYPE_INT, name: "strlen")
p func.ptr == h.sym("strlen") # => true
p func.call("abc") # => 3
p func.name # => "strlen"
[PARAM] ptr:
C の関数を指す Fiddle::Pointer オブジェクトもしくはアドレスを表す整数
[PARAM] args:
引数の型を表す配列
[PARAM] ret_type:
返り値の型
[PARAM] abi:
呼出規約
[PARAM] name:
関数の名前(文字列)

インスタンスメソッド

abi -> Integer[permalink][rdoc][edit]

呼出規約を返します。

[SEE_ALSO] Fiddle::Function.new

call(*args) -> Integer|DL::CPtr|nil[permalink][rdoc][edit]

関数を呼び出します。

Fiddle::Function.new で指定した引数と返り値の型に基いて Ruby のオブジェクトを適切に C のデータに変換して C の関数を呼び出し、その返り値を Ruby のオブジェクトに変換して返します。

引数の変換は以下の通りです。

void* (つまり任意のポインタ型)

nil ならば C の NULL に変換されます Fiddle::Pointer は保持している C ポインタに変換されます。文字列であればその先頭ポインタになります。 IO オブジェクトであれば FILE* が渡されます。整数であればそれがアドレスとみなされます。 to_ptr を持っているならば、それを呼びだし Fiddle::Pointer に変換したものを用います。 to_i を持っているならば、それを呼びだし結果の整数をアドレスと見なします

(unsigned) char/short/int/long/long long

Ruby の整数を C の整数に変換します。

double/float

Ruby の整数 or 浮動小数点数を C の浮動小数点数に変換します

返り値の変換は以下の通りです。

void

nil を返します

(unsigned) char/short/int/long/long long

C の整数を Ruby の整数に変換します

void*(つまり任意のポインタ型)

C のポインタを保持した Fiddle::Pointer を返します。

[PARAM] args:
関数の引数

[SEE_ALSO] Fiddle::Function.new

name -> nil | String[permalink][rdoc][edit]

関数の名前を返します。

名前が定義されていない場合は nil を返します。

[SEE_ALSO] Fiddle::Function.new

ptr -> Integer | Fiddle::Function[permalink][rdoc][edit]

関数ポインタを返します。

Fiddle::Function.new の第1引数として指定したものを返します。

to_i -> Integer[permalink][rdoc][edit]

関数ポインタのアドレスを整数で返します。

[SEE_ALSO] Fiddle::Function#ptr

定数

DEFAULT -> Integer[permalink][rdoc][edit]

デフォルトの呼出規約を表します。

[SEE_ALSO] Fiddle::Function.new

STDCALL -> Integer[permalink][rdoc][edit]

Windows の stdcall 呼出規約を表します。

stdcall 呼出規約を持つ環境でのみ定義されます。

[SEE_ALSO] Fiddle::Function.new