prepend(*modules) -> self
[permalink][rdoc]指定したモジュールを self の継承チェインの先頭に「追加する」ことで self の定数、メソッド、モジュール変数を「上書き」します。
継承チェイン上で、self のモジュール/クラスよりも「手前」に追加されるため、結果として self で定義されたメソッドは override されます。
modules で指定したモジュールは後ろから順に処理されるため、 modules の先頭が最も優先されます。
また、継承によってこの「上書き」を処理するため、prependの引数として渡したモジュールのインスタンスメソッドでsuperを呼ぶことで self のモジュール/クラスのメソッドを呼び出すことができます。
実際の処理は modules の各要素の prepend_features を後ろから順に呼びだすだけです。 Module#prepend_features が継承チェインの改変を実行し、結果として上のような処理が実現されます。そのため、prepend_features を override することで prepend の処理を追加/変更できます。
[SEE_ALSO] Module#prepend_features, Module#prepended
# super と prepend の組み合わせの例 module X def foo puts "X1" # (1x) super # (2x) puts "X2" # (3x) end end class A prepend X def foo puts "A" #(1a) end end A.new.foo # (1x) (2x)(ここの super で A#foo を呼びだす) (1a) (3x) の順に実行される # >> X1 # >> A # >> X2 # 2つのモジュールを X, Y を prepend X, Y という順で指定したもの module Y def foo puts "Y1" #(1y) super #(2y) puts "Y2" #(3y) end end class B prepend X, Y def foo puts "B" # (1b) end end B.new.foo # (1x) (2x) (1y) (2y) (1b) (3y) (3x) の順に実行される # X#foo のほうが Y#foo より継承チェインの手前側にあり、そちらが優先される # >> X1 # >> Y1 # >> B # >> Y2 # >> X2 # prepend Y, X とすると Y1 X1 B X2 Y2 の順で表示される