Ruby 2.3.0 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > irb/contextライブラリ > IRB::Contextクラス
クラスの継承リスト: IRB::Context < Object < Kernel < BasicObject
irb の設定を扱うためのクラスです。
irb 中で conf コマンドの戻り値や .irbrc で IRB.conf を操作する事で設定 を変更します。irb の起動後は IRB.conf の内容を更新しても変更の内容は反 映されない事に注意してください。
なお、.irbrc 中に記述できる以下の設定値については、IRB::Context オブジェクトのメソッドとして操作できません。
irb の終了時(サブ irb を含みません)に本項目に設定された Proc オ ブジェクトを実行します。ブロック引数には何も渡されません。
デフォルト値は [] です。
新しいワークスペースを作成した時(サブ irb の起動や pushws した時)に、 ワークスペースに関連する Binding オブジェクトの作成方法を Integer で設定します。
0 を指定した場合、Object::TOPLEVEL_BINDING の Proc 内の Binding を使用します。1 を指定した場合、Tempfile 中の Binding を使用します。2 を指定した場合、Thread 内で読み込 んだファイル中の Binding を使用します。3 を指定した場合、 Object::TOPLEVEL_BINDING の関数中の Binding を使用します。
ただし、IRB.conf[:SINGLE_IRB] に true を設定していた場合は、現在のワー クスペースをそのまま使用します。
デフォルト値は 3 です。
ライブラリ内部で使用します。
irb の起動時(サブ irb を含みます)に本項目に設定された Proc オブ ジェクトを実行します。ブロック引数には IRB::Context が渡されます。 そのため、サブ irb の設定をまとめて実行するのに使用します。
デフォルト値は nil です。
irb/サブ irb の設定 も併せて参照してください。
ライブラリ内部で使用します。
ライブラリ内部で使用します。
ファイル名を指定して irb を実行した場合のパスを文字列で返します。
デフォルト値は nil です。
irb 中で self を実行して得られるオブジェクトをサブ irb と共有するかど うかを設定します。true を設定した場合に共有されます。
デフォルト値は false です。
IRB.version を実行した時に返すバージョンを String で指定 します。
デフォルト値は nil です。
ライブラリ内部で使用します。
new(irb, workspace = nil, input_method = nil, output_method = nil) -> IRB::Context
[permalink][rdoc]自身を初期化します。
__inspect__ -> String
[permalink][rdoc]自身を文字列表現にしたオブジェクトを返します。
__to_s__ -> String
[permalink][rdoc]自身を文字列表現にしたオブジェクトを返します。
ap_name -> String
[permalink][rdoc]自身のアプリケーション名を返します。
デフォルト値は "irb" です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#ap_name=
ap_name=(val)
[permalink][rdoc]自身のアプリケーション名を val に設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:AP_NAME] を設定する事でも同様の操作が行え ます。
[SEE_ALSO] IRB::Context#ap_name
auto_indent_mode -> bool
[permalink][rdoc]入力が次の行に継続した時に自動で字下げを行うかどうかを返します。
デフォルト値は false です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#auto_indent_mode=
auto_indent_mode=(val)
[permalink][rdoc]入力が次の行に継続した時に自動で字下げを行うかどうかを val に設定します。
IRB::Context#prompt_mode の変更に影響を受ける事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#auto_indent_mode
back_trace_limit -> Integer
[permalink][rdoc]エラー発生時のバックトレース表示の先頭、末尾の上限の行数を返します。
デフォルト値は 16 です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#back_trace_limit=
back_trace_limit=(val)
[permalink][rdoc]エラー発生時のバックトレース表示の先頭、末尾の上限の行数をそれぞれ val 行に設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:BACK_TRACE_LIMIT] を設定する事でも同様の 操作が行えます。
[SEE_ALSO] IRB::Context#back_trace_limit
debug? -> bool
[permalink][rdoc]irb がデバッグモード(IRB::Context#debug_level が 1 以上)で動作し ているかどうかを返します。
デフォルト値は false です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#debug_level, IRB::Context#debug_level=
debug_level -> Integer
[permalink][rdoc]irb のデバッグレベルを返します。
デフォルト値は 0 です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#debug_level=, IRB::Context#debug?
debug_level=(val)
[permalink][rdoc]irb のデバッグレベルを val に設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:DEBUG_LEVEL] を設定する事でも同様の操作 が行えます。
[SEE_ALSO] IRB::Context#debug_level, IRB::Context#debug?
echo -> bool
[permalink][rdoc]echo? -> bool
irb のプロンプトでの評価結果を表示するかどうかを返します。
デフォルト値は false です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#echo=
echo=(val)
[permalink][rdoc]irb のプロンプトでの評価結果を表示するかどうかを設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:ECHO] を設定する事でも同様の操作が行えま す。
[SEE_ALSO] IRB::Context#echo
evaluate(line, line_no) -> object
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
exit(ret = 0) -> object
[permalink][rdoc]irb を終了します。ret で指定したオブジェクトを返します。
[SEE_ALSO] IRB.irb_exit
file_input? -> bool
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
ignore_eof -> bool
[permalink][rdoc]ignore_eof? -> bool
Ctrl-D(EOF) が入力された時に irb を終了するかどうかを返します。
true の時は Ctrl-D を無視します。false の時は irb を終了します。
デフォルト値は false です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#ignore_eof=
ignore_eof=(val)
[permalink][rdoc]Ctrl-D(EOF) が入力された時に irb を終了するかどうかを val に設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:IGNORE_EOF] を設定する事でも同様の操作が 行えます。
[SEE_ALSO] IRB::Context#ignore_eof
ignore_sigint -> bool
[permalink][rdoc]ignore_sigint? -> bool
Ctrl-C が入力された時に irb を終了するかどうかを返します。
false の時は irb を終了します。true の時は以下のように動作します。
これまで入力したものをキャンセルしトップレベルに戻る.
実行を中止する.
デフォルト値は true です。
[SEE_ALSO] IRB::Context#ignore_sigint=
ignore_sigint=(val)
[permalink][rdoc]Ctrl-C が入力された時に irb を終了するかどうかを val に設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:IGNORE_SIGINT] を設定する事でも同様の操作 が行えます。
これまで入力したものをキャンセルしトップレベルに戻る.
実行を中止する.
[SEE_ALSO] IRB::Context#ignore_sigint
inspect -> String
[permalink][rdoc]to_s -> String
自身を人間に読みやすい文字列にして返します。
inspect? -> bool
[permalink][rdoc]IRB::Context#inspect_mode が有効かどうかを返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#inspect_mode, IRB::Context#inspect_mode=
inspect_mode -> object | nil
[permalink][rdoc]実行結果の出力方式を返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#inspect_mode=
inspect_mode=(opt)
[permalink][rdoc]実行結果の出力方式を opt に設定します。
出力結果を to_s したものを表示します。
出力結果を inspect したものを表示します。
出力結果を pretty_inspect したものを表示します。
出力結果を YAML 形式にしたものを表示します。
出力結果を Marshal.#dump したものを表示します。
[SEE_ALSO] irb/実行結果の出力方式
io -> IRB::InputMethod
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
io=(val)
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
irb -> IRB::Irb
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
irb=(val)
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
irb_name -> String
[permalink][rdoc]起動しているコマンド名を文字列で返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#irb_name=
irb_name=(val)
[permalink][rdoc]起動しているコマンド名を val に設定します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#irb_name
irb_path -> String
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
irb_path=(val)
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
last_value -> object
[permalink][rdoc]irb 中での最後の実行結果を返します。
load_modules -> [String]
[permalink][rdoc]irb の起動時に -r オプション指定で読み込まれたライブラリ、~/.irbrc など の設定ファイル内で IRB.conf[:LOAD_MODULES] 指定で読み込まれたライブラリ の名前の配列を返します。
main -> object
[permalink][rdoc]self に設定されたオブジェクトを返します。
[SEE_ALSO] cwws コマンド
prompt_c -> String
[permalink][rdoc]式が継続している時のプロンプトを表現するフォーマット文字列を返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_c=, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_c=(val)
[permalink][rdoc]式が継続している時のプロンプトを表現するフォーマット文字列を val に設定 します。
IRB::Context#prompt_mode の変更に影響を受ける事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_mode, IRB::Context#prompt_mode=, IRB::Context#prompt_c, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_i -> String
[permalink][rdoc]通常のプロンプトを表現するフォーマット文字列を返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_i=,irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_i=(val)
[permalink][rdoc]通常のプロンプトを表現するフォーマット文字列を val に設定します。
IRB::Context#prompt_mode の変更に影響を受ける事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_mode, IRB::Context#prompt_mode=, IRB::Context#prompt_i, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_mode -> Symbol
[permalink][rdoc]現在のプロンプトモードを Symbol で返します。
オリジナルのプロンプトモードを定義していた場合はそのモードを返します。 そうでない場合は、:DEFAULT、:CLASSIC、:SIMPLE、:INF_RUBY、:XMP、:NULL のいずれかを返します。
定義済みのプロンプトモードの内容については、IRB.conf[:PROMPT][mode] を 参照してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_mode=, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_mode=(mode)
[permalink][rdoc]プロンプトモードを mode に設定します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_mode, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_n -> String
[permalink][rdoc]継続行のプロンプトを表現するフォーマット文字列を返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_n=, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_n=(val)
[permalink][rdoc]継続行のプロンプトを表現するフォーマット文字列を val に設定します。
IRB::Context#prompt_mode の変更に影響を受ける事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_mode, IRB::Context#prompt_mode=, IRB::Context#prompt_n, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_s -> String
[permalink][rdoc]文字列中のプロンプトを表現するフォーマット文字列を返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_s=, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompt_s=(val)
[permalink][rdoc]文字列中のプロンプトを表現するフォーマット文字列を val に設定します。
IRB::Context#prompt_mode の変更に影響を受ける事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#prompt_mode, IRB::Context#prompt_mode=, IRB::Context#prompt_s, irb/プロンプトのカスタマイズ
prompting? -> bool
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
rc -> bool
[permalink][rdoc]rc? -> bool
~/.irbrc などの設定ファイルがあれば読み込みを行うかどうかを返します。
return_format -> String
[permalink][rdoc]irb のプロンプトでの評価結果を表示する際のフォーマットを文字列で返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#return_format=, sprintf フォーマット
return_format=(val)
[permalink][rdoc]irb のプロンプトでの評価結果を表示する際のフォーマットに val を設定します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#return_format, sprintf フォーマット
IRB::Context#prompt_mode の変更に影響を受ける事に注意してください。
set_last_value(value) -> object
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
thread -> Thread
[permalink][rdoc]現在のスレッドを返します。
[SEE_ALSO] Thread.current
use_readline -> bool | nil
[permalink][rdoc]use_readline? -> bool | nil
readline を使うかどうかを返します。
readline ライブラリを使う
readline ライブラリを使わない
inf-ruby-mode 以外で readline ライブラリを利用しようとする (デフォルト)
動作を変更するためには .irbrc ファイル中で IRB.conf[:USE_READLINE] の設 定や irb 起動時に --readline オプション、--noreadline オプションの指定 を行います。
verbose -> bool | nil
[permalink][rdoc]標準出力に詳細なメッセージを出力するように設定されているかどうかを返し ます。
IRB::Context#verbose? とは別のメソッドである事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#verbose?, IRB::Context#verbose=
verbose=(val)
[permalink][rdoc]標準出力に詳細なメッセージを出力するかどうかを val に設定します。
.irbrc ファイル中で IRB.conf[:VERBOSE] を設定する事でも同様の操作が行え ます。
false や nil を指定した場合でも、IRB::Context#verbose? が true を 返す場合は詳細なメッセージを出力する事に注意してください。
[SEE_ALSO] IRB::Context#verbose, IRB::Context#verbose?
verbose? -> bool | nil
[permalink][rdoc]標準出力に詳細なメッセージを出力するかどうかを返します。
設定を行っていた場合(IRB::Context#verbose が true か false を返す 場合)は設定した通りに動作します。設定を行っていない場合は、ファイルを指 定して irb を実行した場合などに true を返します。
[SEE_ALSO] IRB::Context#verbose, IRB::Context#verbose=
workspace -> IRB::WorkSpace
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
workspace=(val)
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
IDNAME_IVARS -> [String]
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
NOPRINTING_IVARS -> [String]
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。
NO_INSPECTING_IVARS -> [String]
[permalink][rdoc]ライブラリ内部で使用します。