Ruby 2.1.0 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > dl/importライブラリ > DL::Functionクラス > call

instance method DL::Function#call

call(*arg) -> DL::CPtr | Integer | Float | nil[permalink][rdoc]
call(*arg) {|*v| ... } -> DL::CPtr | Integer | Float | nil

自身が表す関数を呼び、返り値を Ruby のオブジェクトに変換して返します。

返り値と引数は DL::Function.new で指定したものが使われます。 より詳しくいうと、

を用います。

引数の変換は以下の通りです。

void* (つまり任意のポインタ型)

nil ならば C の NULL に変換されます DL::CPtr は保持している C ポインタに変換されます。 適当に変換してから、C のポインタに変換します。 文字列であればその先頭ポインタになります。 IO オブジェクトであれば FILE* が渡されます。 整数であればそれがアドレスとみなされます。 どれでもなければ to_ptr を呼び出し DL::CPtr オブジェクトに 変換したのが用いられます。

(unsigned) char/short/int/long/long long

Ruby の整数を C の整数に変換します。

double/float

Ruby の整数 or 浮動小数点数を C の浮動小数点数に変換します

返り値の変換は以下の通りです。

void

nil を返します

(unsigned) char/short/int/long/long long

C の整数を Ruby の整数に変換します

void*(つまり任意のポインタ型)

C のポインタを保持した DL::CPtr を返します。

ブロックを与えた場合、引数の中に DL::Function オブジェクトが もしあれば与えられたブロックをバインドし、その後上と同じように関数を呼びます。 複数の DL::Function オブジェクトを引数に渡した場合は、前にある ほうにバインドされます。

[PARAM] arg:
関数に与える引数を指定します。

例:

require 'dl/import'

h = DL::Handle.new
addr = h.sym('fread')
cfunc = DL::CFunc.new(addr, DL::TYPE_INT)
func = DL::Function.new(cfunc, [DL::TYPE_VOIDP, DL::TYPE_LONG, DL::TYPE_LONG, DL::TYPE_VOIDP])
io = File.open('s.txt')
s = " " * 8
func.call(s, 4, 1, io)
p s                    #=> "hoge    "

例:

require 'dl/import'

h = DL::Handle.new
addr = h.sym('strdup')
cfunc = DL::CFunc.new(addr, DL::TYPE_VOIDP)
func = DL::Function.new(cfunc, [DL::TYPE_VOIDP])
s = 'abc'
ptr = func.call(s)
p ptr.to_s              #=> "abc"