Ruby 2.0.0 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Regexpクラス > match
match(str, pos = 0) -> MatchData | nil
[permalink][rdoc]match(str, pos = 0) {|m| ... } -> object | nil
指定された文字列 str に対して 位置 pos から 自身が表す正規表現によるマッチングを行います。マッチした場合には結果を MatchData オブジェクトで返します。 マッチしなかった場合 nil を返します。
省略可能な第二引数 pos を指定すると、マッチの開始位置を pos から行 うよう制御できます(pos のデフォルト値は 0)。
p(/(.).(.)/.match("foobar", 3).captures) # => ["b", "r"] p(/(.).(.)/.match("foobar", -3).captures) # => ["b", "r"]
pos を指定しても MatchData#offset 等の結果 には影響しません。つまり、
re.match(str[pos..-1])
と
re.match(str, pos)
は異なります。
ブロックを渡すと、マッチした場合に限り MatchData オブジェクトがブロック引数に渡されて実行されます。 マッチした場合はブロックの値を返し、マッチしなかった場合は nil を返します。
results = [] /((.)\2)/.match("foo") {|m| results << m[0] } #=> ["oo"] /((.)\2)/.match("bar") {|m| results << m[0] } #=> nil results #=> ["oo"]
使用例
reg = Regexp.new("foo") if reg.match("foobar") print "match\n" #=> match end p reg.match("foobar") #=> #<MatchData:0x29403fc> p reg.match("bar") #=> nil p /(foo)(bar)(baz)/.match("foobarbaz").to_a.values_at(1,2,3) #=> ["foo", "bar", "baz"]
正規表現にマッチした部分文字列だけが必要な場合に、
bar = /foo(.*)baz/.match("foobarbaz").to_a[1] foo, bar, baz = /(foo)(bar)(baz)/.match("foobarbaz").to_a.values_at(1,2,3)
のように使用できます。(to_a は、マッチに失敗した場合を考慮しています。)
多重代入の規則では右辺が配列でない一つのオブジェクトで to_a メソッドを持つ場合、右辺に * を付けることで to_a の結果を利用でき ます。つまり、上記は以下のように書くことができます。(ここでの `_' は、$& を捨てるために適当に選んだ変数名)
_, foo, bar, baz = */(foo)(bar)(baz)/.match("foobarbaz") p [foo, bar, baz] # => ["foo", "bar", "baz"]
このような用途に MatchData#captures が使 えると考えるかも知れませんが、captures では、マッチに失敗した場合、 nil.captures を呼び出そうとして例外 NoMethodError が発生して しまいます。
foo, bar, baz = /(foo)(bar)(baz)/.match("foobar").captures # => -:1: undefined method `captures' for nil:NilClass (NoMethodError)