Ruby 1.9.3 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > tsortライブラリ > TSortモジュール
クラスの継承リスト: TSort
TSort は強連結成分に関する Tarjan のアルゴリズムを用いた トポロジカルソートの実装です。
TSort は任意のオブジェクトを有向グラフとして解釈できるように設計されています。 TSort がオブジェクトをグラフとして解釈するには2つのメソッドを要求します。 すなわち、tsort_each_node と tsort_each_child です。
頂点同士の等価性は eql? と hash によって定義されます。 これは TSort が内部でハッシュを用いているからです。
each_strongly_connected_component {|nodes| ...} -> nil
[permalink][rdoc]strongly_connected_components メソッドのイテレータ版です。 obj.each_strongly_connected_component は obj.strongly_connected_components.each に似ていますが、 ブロックの評価中に obj が変更された場合は予期しない結果になる ことがあります。
each_strongly_connected_component は nil を返します。
使用例
require 'tsort' class Hash include TSort alias tsort_each_node each_key def tsort_each_child(node, &block) fetch(node).each(&block) end end non_sort = {1=>[2], 2=>[3, 4], 3=>[2], 4=>[]} non_sort.each_strongly_connected_component{|nodes| p nodes } #出力 #=> [4] #=> [2, 3] #=> [1]
each_strongly_connected_component_from(node) {|nodes| ...} -> ()
[permalink][rdoc]node から到達可能な強連結成分についてのイテレータです。
返す値は規定されていません。
each_strongly_connected_component_from は tsort_each_node を呼びません。
#例 到達可能なノードを表示する require 'tsort' class Hash include TSort alias tsort_each_node each_key def tsort_each_child(node, &block) fetch(node).each(&block) end end non_sort = {1=>[2], 2=>[3, 4], 3=>[2], 4=>[]} non_sort.each_strongly_connected_component{|nodes| p nodes nodes.each {|node| non_sort.each_strongly_connected_component_from(node){|ns| printf("%s -> %s\n", node, ns.join(",")) } } } #出力 #=> [4] #=> 4 -> 4 #=> [2, 3] #=> 2 -> 4 #=> 2 -> 2,3 #=> 3 -> 4 #=> 3 -> 3,2 #=> [1] #=> 1 -> 4 #=> 1 -> 2,3 #=> 1 -> 1
strongly_connected_components -> Array
[permalink][rdoc]強連結成分の集まりを配列の配列として返します。 この配列は子から親に向かってソートされています。 各要素は強連結成分を表す配列です。
require 'tsort' class Hash include TSort alias tsort_each_node each_key def tsort_each_child(node, &block) fetch(node).each(&block) end end non_sort = {1=>[2], 2=>[3, 4], 3=>[2], 4=>[]} p non_sort.strongly_connected_components #=> [[4], [2, 3], [1]]
tsort -> Array
[permalink][rdoc]頂点をトポロジカルソートして得られる配列を返します。 この配列は子から親に向かってソートされています。 すなわち、最初の要素は子を持たず、最後の要素は親を持ちません。
閉路が存在するとき、例外TSort::Cyclicを起こします。
使用例
require 'tsort' class Hash include TSort alias tsort_each_node each_key def tsort_each_child(node, &block) fetch(node).each(&block) end end sorted = {1=>[2, 3], 2=>[3], 3=>[], 4=>[]}.tsort p sorted #=> [3, 2, 1, 4]
tsort_each {|node| ...} -> nil
[permalink][rdoc]tsort メソッドのイテレータ版です。 obj.tsort_each は obj.tsort.each と似ていますが、 ブロックの評価中に obj が変更された場合は予期しない結果になる ことがあります。
tsort_each は nil を返します。 閉路が存在するとき、例外 TSort::Cyclic を起こします。
使用例
require 'tsort' class Hash include TSort alias tsort_each_node each_key def tsort_each_child(node, &block) fetch(node).each(&block) end end non_sort = {1=>[2, 3], 2=>[3], 3=>[], 4=>[]} non_sort.tsort_each {|node| non_sort.tsort_each_child(node){|child| printf("%d -> %d\n", node, child) } } # 出力 #=> 2 -> 3 #=> 1 -> 2 #=> 1 -> 3
tsort_each_child(node) {|child| ...} -> ()
[permalink][rdoc]TSort で拡張されるクラスで定義されていなければならないメソッドです。
tsort_each_child is used to iterate for child nodes of node.
tsort_each_node {|node| ...} -> ()
[permalink][rdoc]TSort で拡張されるクラスで定義されていなければならないメソッドです。
tsort_each_node is used to iterate for all nodes over a graph.