$: -> [String]
[permalink][rdoc][edit]$LOAD_PATH -> [String]
$-I -> [String]
-
Rubyライブラリをロードするときの検索パスです。
Kernel.#load や Kernel.#require がファイルをロードする時に検索するディレクトリのリストを含む配列です。
起動時にはコマンドラインオプション -I で指定したディレクトリ、環境変数 RUBYLIB の値、コンパイル時に指定したデフォルト値をこの順番で含みます。
以下に典型的な UNIX システム上でのロードパスを示します。
-I で指定したパス 環境変数 RUBYLIB の値 /usr/local/lib/ruby/site_ruby/VERSION サイト固有、バージョン依存のライブラリ /usr/local/lib/ruby/site_ruby/VERSION/ARCH サイト固有、システム依存、拡張ライブラリ /usr/local/lib/ruby/site_ruby サイト固有ライブラリ /usr/local/lib/ruby/VERSION 標準ライブラリ /usr/local/lib/ruby/VERSION/ARCH 標準、システム依存、拡張ライブラリ
上記表中の VERSION は Ruby のバージョンを表す文字列で、「1.6」や「1.8」です。 ARCH はハードウェアと OS を表す文字列で、「i686-linux」や「alpha-osf5.1」などです。 ARCH の値は Config::CONFIG['arch'] で得られます。
コンパイル時のデフォルトパスは多くの UNIX システムでは "/usr/local/lib/ruby" です。 mswin32、mingw32、Cygwin 環境では ruby.dll の位置からの相対で決まります。
require 'foo' を実行すると、以下のように foo.rb と foo.so が交互に探索されます。
/usr/local/lib/ruby/site_ruby/VERSION/foo.rb /usr/local/lib/ruby/site_ruby/VERSION/foo.so /usr/local/lib/ruby/site_ruby/VERSION/ARCH/foo.rb /usr/local/lib/ruby/site_ruby/VERSION/ARCH/foo.so : :
なお、共有ライブラリの拡張子が .so でないシステムでは「.so」が適切な拡張子に変更されます。例えば HP-UX では require 'foo.so' とすると foo.sl を検索します。したがって Ruby で記述されたコードでは常に .so を使うべきです。
なお、ロードパスをコマンドラインから調べるには
$ ruby -e 'puts $:'
とします。
$LOAD_PATH の特異メソッドとして resolve_feature_path が定義されています。 require を呼んだときに読み込まれるファイルを特定できます。
p $LOAD_PATH.resolve_feature_path('set') # => [:rb, "/build-all-ruby/2.7.0/lib/ruby/2.7.0/set.rb"]
この変数はグローバルスコープです。