Ruby 2.1.0 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > tempfileライブラリ > Tempfileクラス
クラスの継承リスト: Tempfile < File < IO < Enumerable < File::Constants < Object < Kernel < BasicObject
テンポラリファイルを操作するためのクラスです。
create(basename, *rest) -> File
[permalink][rdoc]create(basename, *rest) {|fp| ...} -> object
テンポラリファイルを作成し、それを表す File オブジェクトを生成して返します(Tempfileではありません)。 createはopenに似ていますが、finalizerによるファイルの自動unlinkを行いません。
ブロックを指定しなかった場合、tmpdir(第2引数で指定したディレクトリ。省 略した場合はDir.tmpdir)にファイルを作り、Fileオブジェクトを返しま す。 このファイルは自動的に削除されません。ファイルを削除する場合は明示的にunlinkすべきです。
ブロックを指定して呼び出した場合、tmpdirにファイルを作り、 Fileオブジェクトを引数としてブロックを呼び出します。 ブロック終了時にファイルをクローズするのはopenと同じですが、 createではファイルのunlinkも自動で行います。
[SEE_ALSO] Tempfile.open
例:
require "tempfile" GC.disable path = "" Tempfile.create("foo") do |f| path = f.path p File.exist?(path) #=> true end p File.exist?(path) #=> false
new(basename, tempdir = Dir::tmpdir) -> Tempfile
[permalink][rdoc]open(basename, tempdir = Dir::tmpdir) -> Tempfile
open(basename, tempdir = Dir::tmpdir) {|fp| ...} -> object
テンポラリファイルを作成し、それを表す Tempfile オブジェクトを生成して返します。 ファイル名のプレフィクスには指定された basename が使われます。 ファイルは指定された tempdir に作られます。 open にブロックを指定して呼び出した場合は、Tempfile オブジェクトを引数として ブロックを実行します。ブロックの実行が終了すると、ファイルは自動的に クローズされ、 ブロックの値をかえします。 new にブロックを指定した場合は無視されます。
例:
require "tempfile" t = Tempfile.open(['hoge', 'bar']) p t.path #=> "/tmp/hoge20080518-6961-5fnk19-0bar" t2 = Tempfile.open(['t', '.xml']) p t2.path #=> "/tmp/t20080518-6961-xy2wvx-0.xml"
例:ブロックを与えた場合
require 'tempfile' tf = Tempfile.open("temp"){|fp| fp.puts "hoge" fp } # テンポラリファイルへのパスを表示 p tf.path p File.read(tf.path) #=> "hoge\n"
[SEE_ALSO] Tempfile.create
close(real = false) -> nil
[permalink][rdoc]テンポラリファイルをクローズします。 real が偽ならば、テンポラリファイルはGCによって削除されます。 そうでなければ、すぐに削除されます。
require "tempfile" tf = Tempfile.open("bar") tf.close p FileTest.exist?(tf.path) # => true
close! -> nil
[permalink][rdoc]テンポラリファイルをクローズし、すぐに削除します。
require "tempfile" tf = Tempfile.open("bar") path = tf.path tf.close! p FileTest.exist?(path) # => false
delete -> self
[permalink][rdoc]unlink -> self
テンポラリファイルをクローズせずに、削除します。 UNIXライクなシステムでは、 作成したテンポラリファイルが他のプログラムに使用される機会をなくすために、 テンポラリファイルを作成しオープンした後、 すぐに削除するということがしばしばおこなわれます。
require "tempfile" tf = Tempfile.new("foo") tf.unlink p tf.path # => nil tf.print("foobar,hoge\n") tf.rewind p tf.gets("\n") # => "foobar,hoge\n"
length -> Integer
[permalink][rdoc]size -> Integer
テンポラリファイルのサイズを返します。
require "tempfile" tf = Tempfile.new("foo") tf.print("bar,ugo") p tf.size # => 7 tf.close p tf.size # => 7
open -> self
[permalink][rdoc]クローズしたテンポラリファイルを再オープンします。 "r+" でオープンされるので、クローズ前の内容を再度読む ことができます。
require "tempfile" tf = Tempfile.new("foo") tf.print("foobar,hoge\n") tf.print("bar,ugo\n") tf.close tf.open p tf.gets # => "foobar,hoge\n"
path -> String | nil
[permalink][rdoc]テンポラリファイルのパス名を返します。
Tempfile#close! を実行後だった場合にはnilを返します。
require "tempfile" tf = Tempfile.new("hoo") p tf.path # => "/tmp/hoo.10596.0" tf.close! p tf.path # => nil